AIのことを語りたい。

言語生成AIと人の共生は、言語生成AIと共に学ぶこと。言語生成AIの主に人文系の学習用途を模索するblogです。

メタにメタ : 言語生成AIは未知の概念を含むし、メタな道具にメタ的に使えるから複雑な話


情報リテラシーが低いとか、新しいものに不慣れという意味ではなく、言語生成AIは以下の3つの性質を持つため、極めて複雑で理解しにくいはずです。

  1. 人類史初:異なる知性と数億人が対話
  2. パラダイムシフト:前提が劇的に変わる
  3. メタにメタ:メタ的に使える道具に対して使える

AIは人の知性を模倣します。言語生成AIは、語学とプログラミング言語に絞っても、1人の人が習得出来る量を越えてます。(質はまだ、人が上。例えば、敬語の丁寧語は使えても、尊敬語と謙譲語が不自然です。でも、じきに解決するはず)

語学一つをビジネスの水準で10個覚えろと言われたら、学習時間が厳しいと思います。

数字にばらつきがありますが、1000から3000時間必要だとして、その10倍です。

 

私達の平均的な持ち時間

1日24時間×365日×80年=700,800時間

語学だけでなく、プログラミング言語も多数理解しています。人の持ち時間と脳の容量という肉体の制限が無いからなあ。

 

話を戻します。言語生成AIと人の違い。

知識はあるのに記憶は持たないです。言語生成AIは自分が仕様変更されて、昨日と一貫性が無いことを自覚出来ません。
ガイドラインが土台にあるから、悪意を抱きません。

まだ開発中だけど、人と異なりますよね。

だから「①」で書いたように、人類史初の出来事です。


パラダイムシフトは、個人や社会にとって自明だった価値観が劇的に変わります。例えば、ネットの普及の前は、ブリタニカ百科事典や図書館で調べものをしました。2020年代は、スマホで調べられます。

パラダイムシフトは前提が変わるのだから、パラダイムシフトが終わるまで、全貌が分かりません。「ネットの普及によりAmazonで買い物するようになった」とか「iPhoneスマホ)の普及でスマホ決済を使うようになった」とは言えても、1990年の米国ネット商用利用開始時点で、Amazon(1994年7月5日設立)はまだ存在していないから、ECで何が起きるか見通すのは困難です。

パラダイムシフトを予感して、起業する道はあります。

そしてメタのこと。便利な反面、物事が複雑になります。この記事は、言語生成AIとメタ的な利用について考えます。

 

メタ分析やメタ認知など、「メタ」には長所があります。

  1. 音声言語
  2. 文字
  3. 印刷
  4. 写真
  5. 電話
  6. ラジオ
  7. テレビ
  8. パソコン
  9. ネット
  10. Google
  11. iPhoneスマホ

上記、パラダイムシフトを起こしたイノベーションは、全てメタ的に使えます。

また、言語生成AIはパラダイムシフトを起こしている可能性があります。

そして、言語生成AIは、候補に挙げたイノベーションに対して、直接・間接的に影響を与えると予想できます。

 

メタとは、ギリシア語の「meta」に由来し、「高次の」「超える」という意味を持ちます。メタ的に使うということは、あるものや視点の外側に立って見ることを意味します。

 

メタの具体例

メタ分析
複数の研究結果を、統合して分析することです。

メタ認知
自分が認知していることを、客観的に把握して制御することです。

メタフィクション
フィクションの中で、その作品がフィクションであることを、あえて意図的に描写する手法です。

メタ推理
ミステリードラマなどを鑑賞する際の、「残り時間が何分あるから、犯人ではないと思う」という視点です。(作品に没入せずに、外から見てます)


カメラを例に、カメラをメタ的に使うことを考えます(道具のメタ的な使用を考えます)

メリット側

  1. 写真を撮るだけではなく、表現やコミュニケーションの手段として活用できます。
  2. カメラの構造等を学べます。
  3. カメラの性能や設定で、写真の質や雰囲気が変わることに気づけるようになります。

 

デメリット側

  1. 写真を撮る目的や楽しみを、忘れてしまうかもしれない。「Instagramを更新しないとならないのに!」みたいなことは、誰にでもあると思います。
  2. カメラの構造等に詳しくなりすぎて、写真ではなくカメラ自体に興味が移るかもしれない。(あくまでも比喩です)
  3. カメラの性能や設定を理解することが、写真の鑑賞を妨げるかもしれません。例えば、「こう撮るなら、あのレンズでこう撮ればもっと綺麗なのに」と感じるなど。

つまり:メタ的な道具の使用を深く考察することは

  1. 道具本来の用途や機能を超えた新たな価値や可能性を見つけられる。反面、本来の用途や機能を見失う可能性もある。
  2. 道具そのものの深い理解を得ることが出来る反面、過度に考え過ぎると逆効果
  3. 道具の限界や欠点に気づくことが出来る反面、欠点に囚われてしまう危険性もある。

過去のパラダイムシフトを起こしたイノベーションを振り返りましょう。

音声言語、文字、印刷、写真、電話、ラジオ、テレビ、パソコン、ネット、GoogleiPhoneスマホ

どの概念も上記パターンは当てはまりますよね。これらに言語生成AIがメタ的に効果を発揮すると、それぞれの概念がアップデートされたり、再発明されます。

ラジオなら脚本や広告の台本。写真ならAIに画像生成させるプロンプトをはじめ、誰に何をどう依頼するかで関われるかもしれない。
一番分かりやすいのは、スマホ。言語生成AI自体の優秀さの一つに、「クラウドサービス」でありスマホのリソースを越えた演算が出来る点があります。もう、AI無しのスマホには戻れないです。AI無しのPCと比較したら、ChatGPT Plus・BingAI・Bardを利用できるスマホの方が生産性高いと思います。

ぜひ、ご確認ください。

 

  1. 人類史初:異なる知性と数億人が対話
  2. パラダイムシフト:前提が劇的に変わる
  3. メタにメタ:メタ的に使える道具に対してメタに使える

繰り返すと、上記理由で、言語生成AIは分かりにくく複雑な、未知の概念のはずです。
革新的な技術には、極端な反応が出ることもあります。

例えば、TVが新しかった頃、「TVに子守りをさせて」と、上の世代に言われた方が、ご高齢になり、若い世代にスマホに子守りをさせて」と指摘することもあります。

けれど、テレビにしろネットにしろ、たしかにデメリットもあるけれど、私達は暮らしを破綻させることはなく、日常を守ってますよね。

言語生成AIは、影響の範囲が広く、メタにメタであることから(従来のイノベーション自体も便利にしてしまうから)、極めて複雑な概念だと思います。


けれど、「メタ的な利用」のメリットとデメリットを知っていれば、言語生成AIを適切に管理するのに有利です。

 

中庸大切。

 

規制とガイドラインのことも、二項対立ではない話が出来ると、理想的ですね。